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  聴力低下とは?

 
「聴力低下」というと「大きな声でなければ聞こえない」というイメージがあるかもしれませんが、実には音の大小というよりも、周波数の高低や音の種類によって「聞き取りにくい音がある」ということです。「聴力低下」は決して特別なことではありません。
 一般的には40代くらいから徐々に、高い周波数のいわゆる「高音」が次第に聞き取りにくくなっていきます。少し以前になりますが、「モスキート音」という言葉が世間で話題となりました。深夜の公園やコンビニに集まって騒音を起こす人たちを、なんとかトラブル無く回避したい・・・という問題に「若者にしか聞こえない不快な音」=「モスキート音」を周辺に流す・・という対策が施されました。
 この「モスキート音」は極めて周波数の高い音で、20代後半以降の人には気にならない事が多く逆に、聞こえる人にはとても耳障りな音なのだそうです。この様に、既に20代後半からでも聞こえない音というものが存在しています。


「高音」から聞こえづらくなる

 

前出の「モスキート音」のように、「不快な音」が聞こえないというのはむしろ自分とっては好都合なことです。ですが、年齢とともに「聞こえない音」の音域は少しずつ広がっていき「日常に必要な音」も聞こえづらくなっていきます。一般的には、「高い音」から聞こえにくくなります。
「キッチンタイマー」のピピピ・・・という電子音、小さな子供の甲高い声、ピチュピチュという小鳥のさえずりなど日常における音の一部が少しずつ聞こえにくくなっていくという感じです。
お孫さんの話が聞きづらい、「キッチンタイマー」が鳴っていても気づかずお鍋を焦がしてしまった、沸騰したヤカンが鳴る笛音に気付かない、山へ散策に行っても「鳥のさえずり」が聞こえなかった など今までの楽しみや日常生活に支障が出てくるかもしれません。

 

「子音」の聞き分けがしにくい

 

「あ・い・う・え・お」の音「母音」に比べると「子音」は周波数が高くなり聞き分けにくい音になります。
 例えば会話の中で「石(いし)」が「西(にし)」に聞こえたり「笑う(わらう)」が「洗う(あらう)」に聞こえたりします。また人の名前「佐藤(さとう)さん」が「加藤(かとう)さん」に聞こえてしまいます。
こうした「言葉の聞きまちがい」が頻繁に起こると会話が噛みあわなくなりトラブルの元となったりして次第に会話すること自体が億劫になってしまうことがあります。
 

音を選び出す力が弱まる

 
耳には本来、「聞きたい音を選び出す力」というのが自然と備わっています。
沢山の人がいる場所、賑やかな場所でも 話し相手の声を自然と聞き分けることができる能力です。しかし、この選別機能も年齢とともに次第に弱まってきます。すると 賑やかな場所では 話し相手の声を耳が選別することが出来ず、他の大きな音だけを聞き取ってしまい肝心の相手の話はさっぱり聞き取れないという事になってしまいます。

「聴力低下は放っておかない方が良い」理由と

 

「認知症」「うつ」の防止

 
冒頭にも書いたように「聴力の低下」は特別なことではなく40代位から徐々に少しずつ聞こえない音域が増えていきます。それが「少しずつ」であるために本人には余り自覚がなく放っておいてしまう事も多いのです。
しかし、聴力が低下すると 会話の中で聞き違いが多くなったり、何度も聞き直す自分が嫌になったりして次第に人と会話すること自体を避けていく傾向にあります。その方が楽だからです。
人と会話をしない ⇒ 外からの情報を入れない状態が続くと脳は刺激を失って「認知症」なりやすいという研究結果が出されました。また男性の場合「聴力の低下」を放っておいた場合、約3倍も「うつ」になりやすいという研究データもあります。
聴力の低下で会話が億劫になっている場合は、出来るだけ検査を受けどの音域が聞きづらくなっているのかを知りさまざまな日常シーンで積極的に会話に参加できる様にすることが大切です。人と話して刺激を受ける、自然の中の音を聞いて生活をおくることが 認知症やうつの最も効果的な防止策と言えます。
 

交通事故を防止する

 
「聴力の低下」と「視力の低下」を比較した場合、交通事故などの危険性を考えた時に「視力の低下」の方が重大なことと考えがちです。それはそうなのですが「聴力の低下」は周りからは気付かれにくいために車を運転するドライバーや、自転車に乗っている人からは「きっと判っているだろう」「きっと聞えているだろう」 という誤解を生みます。
 「聴力の低下」を放っておくと重大な交通事故を招くことにもなりかねません。
 

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